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耐震等級3とは?巨大地震に備える家づくりの新常識

2026 2/05
住宅の基礎知識
2026年2月5日
中山紀文
耐震等級3とは?巨大地震に備える家づくりの新常識

日本は世界有数の地震大国。家づくりにおいて「耐震性能」は欠かせない条件です。

建築築基準法を満たすだけでは、将来起こり得る巨大地震に十分対応できるとは限りません。

そこで注目されているのが、最高レベルの「耐震等級3」。

消防署や警察署と同等の耐震性能を持ち、家族の命と財産を守るための新しい常識となりつつあります。

本記事では、耐震等級3の基礎知識から取得の方法、実際に得られるメリットや注意点まで、事例を交えてわかりやすく解説します。

中山紀文のアバター 中山紀文 著者

1998年4月に(株)創樹社に入社。住生活産業の総合情報誌であるハウジング・トリビューン編集部で住宅建材などの分野を担当。屋上緑化などを取り上げた緑化・環境建築に関する専門紙を担当した後、ハウジング・トリビューンの取締役編集長に就任し、ハウスメーカーや工務店、関連行政機関などに対する取材活動を行う。2013年4月から代表取締役社長に就任。

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福井典子のアバター 福井典子 監修者

株式会社アーキロイド 管理建築士 / 一級建築士
住宅設計を専門とする伊礼智設計室に11年勤務した後、独立。現在は株式会社アーキロイドにて、設計のほか、住宅自動設計プロジェクト「福井典子の家」の開発を担当している。和モダンなデザインを、VRなど3D技術を活用して、“あたりまえを磨く 滋味ぶかい家”をコンセプトに「10年後も、20年後もずっと居心地の良い木の家」を提案する。

目次


耐震等級とは?地震に強い家を数値で判断する指標

耐震等級とは?地震に強い家を数値で判断する指標

家の耐震性能は「体感」ではなく、数値で客観的に示すことが可能です。

その基準となるのが「耐震等級」。

ここでは、等級の種類や違いを整理し、なぜ等級3が最も信頼されるのかを解説します。

大きくまとめると以下のとおりです。

  • 耐震等級1:建築基準法を満たす最低ライン
  • 耐震等級2:学校や病院など公共性の高い建物に求められる水準
  • 耐震等級3:消防署や警察署と同等、最高ランクの安心性能


それぞれ具体的に見てみましょう。

耐震等級1:建築基準法を満たす最低ライン

耐震等級1は「建築基準法」で定められた最低限の基準です。

震度6強から7程度の地震が起きても倒壊はしないとされますが、実際には住めなくなるケースも多いのが現実。

熊本地震では「建築基準法適合住宅」でも全壊・半壊した事例が数多く報告されました。

耐震等級2:学校や病院など公共性の高い建物に求められる水準

等級1の1.25倍の強度を持ち、学校や病院など人命を守ることが最優先の施設に採用されます。

一定の安心感はありますが、住宅としてそのまま住み続けられる保証まではありません。

耐震等級3:消防署や警察署と同等、最高ランクの安心性能

等級1の1.5倍の強さを持つのが耐震等級3。

熊本地震では、耐震等級3の住宅は倒壊ゼロという調査結果もありました(国土交通省報告より)。

震災後も生活基盤を維持できる水準であり、まさに「命と暮らしを守る基準」です。

耐震基準の変遷と耐震等級3が生まれた背景

耐震基準の変遷と耐震等級3が生まれた背景

耐震等級が導入された背景を知ると、その重要性がさらに理解できます。

建築基準法で定める住宅の耐震基準については、大規模な地震での経験を踏まえて、改定が行われてきました。

  • 1978年 宮城県沖地震:旧耐震基準の脆弱性が露呈。多くの木造住宅が倒壊。
  • 1981年 新耐震基準(建築基準法改正):震度6強〜7でも倒壊しない構造を求める基準に強化。
  • 1995年 阪神淡路大震災:新耐震基準以降の住宅は比較的被害が少なかったが、旧耐震住宅は甚大な被害。
  • 2000年 基準改正:壁量規定や接合部の強化。より詳細な耐震性評価が導入される。
  • 2006年 住宅性能表示制度開始:耐震等級(1〜3)が正式に運用される。

つまり、耐震等級は「過去の大震災の教訓」から生まれた制度です。

2000年以降に建築された住宅であれば、地震に対する備えが万全であるかと言うと、そうとも言い切れません。

歴史的に見ても、今後も大地震に備えて「さらに上の安全性」が求められることは明らかです。

巨大地震時代に求められる耐震等級3の重要性

巨大地震時代に求められる耐震等級3の重要性

「建築基準法に適合している=安心」とは限らないのが現代の家づくりです。

大規模地震のリスクが高まる中で、等級3が注目される理由を具体的に見ていきましょう。

主なものをまとめると以下のとおりです。

  • 南海トラフ地震や首都直下地震の切迫性
  • 等級1・2住宅でも残る倒壊リスク
  • 長期優良住宅や税制優遇での必須条件

1つずつ詳しく解説します。

南海トラフ地震や首都直下地震の切迫性

政府の地震調査委員会によれば、南海トラフ地震の発生確率は今後30年以内に70〜80%。

首都直下地震も同様に高確率で起きると予測されています。

想定被害は死者数十万人、住宅被害は数百万棟規模。

こうした大きなリスクの中で「最低基準」で建てるのはあまりに危険です。

建築基準法レベルではなく、耐震等級3レベルの耐震性能をスタンダードにするべきでしょう。

ちなみに、国が定める長期優良住宅の認定基準についても、耐震性能については等級3を取得することを求めています。

等級1・2住宅でも残る倒壊リスク

熊本地震の調査では、等級1の木造住宅の多くが半壊以上の被害を受けた一方で、等級3住宅はほぼ無傷。

この差は「震度6強〜7で耐えられる」という机上の基準が、現実の地震動では足りないことを示しています。

長期優良住宅や税制優遇での必須条件

長期優良住宅の認定件数は2023年時点で累計約160万戸。

その認定条件のひとつが耐震等級3です。

住宅ローン減税や固定資産税軽減などの制度も、等級3を取得してこそ最大限利用できます。

耐震等級3を取得するメリット

耐震等級3を取得するメリット

耐震等級3は「命を守る」だけではありません。

資産価値や制度利用、さらには保険料の軽減まで、暮らし全体にプラスをもたらします。

主なメリットをまとめてみましょう。

  • 家族の命を守るための安心感
  • 資産価値を維持・向上しやすい
  • 火災保険・地震保険の割引対象になる可能性
  • 長期優良住宅認定や住宅ローン減税など制度面のメリット

それぞれ具体的に見ていきましょう。

家族の命を守るための安心感

実際に震災を体験したある家族からは「東日本大震災を経験した後、家を建て替えるときに等級3を選びました。

地震の時、家が揺れても『壊れない』という安心感があるだけで気持ちが違います。」という声も挙がっています。

「地震が来ても家が倒れない」という安心感は、日常の暮らしの中でも心強い支えになります。

避難所生活を避けられれば、精神的にも肉体的にも大きな差となります。

資産価値を維持・向上しやすい

不動産市場では「耐震等級3を取得した住宅」は高評価を受けやすい傾向があります。

地震大国の日本では「安全な家」に需要が集まりやすいため、将来の資産性を考える人にとって大きなメリットです。

火災保険・地震保険の割引対象になる可能性

保険料は長期的に大きな出費になりますが、耐震性能が高い住宅は、地震保険料の割引対象です。

耐震等級3なら地震保険料が最大50%割引になるケースもあり、長期的には数十万円単位の節約につながります。

長期優良住宅認定や住宅ローン減税など制度面のメリット

住宅ローン控除、固定資産税軽減、贈与税の非課税枠拡大など、長期優良住宅認定を受けることで得られる制度メリットは多数あります。

例えば

  • 住宅ローン控除:最大13年間、年末残高の0.7%控除
  • 固定資産税軽減:新築住宅は最長10年間、税額½
  • 贈与税非課税:耐震性能を満たした住宅は非課税枠拡大

耐震等級3を取得しておくことで、こうした恩恵をフルに活用することができます。

許容応力度計算と壁量計算の違い

許容応力度計算と壁量計算の違い

同じ「耐震等級3」でも、計算方法によって信頼性や設計の自由度が大きく変わることをご存知ですか?

ここでは、許容応力度計算と壁量計算の2つの違いについて見ていきます。

壁量計算とは?壁の量で判断するシンプルな手法

壁の量で判断する「壁量計算」は、低コストで行える反面、設計の自由度が制限されます。

例えば「リビングを吹き抜けにしたい」「大きな窓を取り入れたい」といった要望は難しくなります。

木造2階建てまでしか対応できず、設計の自由度も制限されやすいです。

許容応力度計算とは?構造部材ごとに検証する高度な方法

一方、構造部材ごとに数値で安全性を担保する「許容応力度計算」は、設計の自由度と安心感を両立できます。

柱・梁・接合部を一つひとつ計算し、建物全体の耐震性を数値で担保する方法です。

木造3階建てや鉄骨造にも対応可能。

実際にハウスメーカー各社も、差別化のために「許容応力度計算による等級3」を標準仕様にする動きが広がっています。

コストと安全性のバランスを考える

壁量計算では「間取りが耐震性に縛られる」のに対し、許容応力度計算では「間取りに合わせて耐震性を保証できる」点が両者の大きな違いです。

許容応力度計算は、確かに費用は増えますが、大地震後の修繕コストを考えるとむしろ経済的。

阪神大震災や熊本地震では、修繕費用が数百万円〜数千万円単位に及んだ例も多く、最初の投資で安全を確保する方が合理的とも言えます。

許容応力度計算と壁量計算の比較表

両者の特徴を5つの項目において表にまとめてみます。

項目壁量計算許容応力度計算
適用範囲木造2階建てまで木造3階建て・RC造・S造
計算精度壁配置のバランスのみ応力度・変形を数値で検証
設計自由度低い高い
コスト低コスト高コスト(専門技術必須)
耐震評価最低限の性能数値で保証された高度性能

建築的には、壁量計算は仕様規定、許容応力度計算は性能規定です。

未来の安心を本気で確保するなら「性能規定」である許容応力度計算が欠かせません。

耐震等級3住宅を建てる際の注意点

耐震等級3住宅を建てる際の注意点

耐震等級3を確実に取得するためには、設計段階からの依頼や施工会社の対応力確認が必須です。

ここでは、耐震等級3住宅を建てる際の注意点をまとめてみます。

  • 設計段階から許容応力度計算を依頼する
  • ハウスメーカーや工務店の対応力を確認
  • 費用増加をどう捉えるか?メリットとの比較
  • アフターサポートや保証制度の有無もチェック

それぞれ詳しく見ていきましょう。

設計段階から許容応力度計算を依頼する

家づくりを始める時点で「許容応力度計算で耐震等級3を取得したい」と設計士に伝えることが大切です。

最初の打ち合わせで必ず伝えないと、後からでは対応できない場合もあります。

ハウスメーカーや工務店の対応力を確認

すべての会社が等級3を許容応力度計算で取得できるわけではありません。

「等級3は取れますか?」ではなく「許容応力度計算で等級3を取れますか?」と質問・確認しておくことが重要なポイントです。

費用増加をどう捉えるか?メリットとの比較

許容応力度計算の場合、計算費用や構造部材の強化で初期費用は増えますが、修繕費や資産価値の維持を考えれば長期的には経済的と言えます。

命と資産を守るリターンを考えれば決して高くはありません。

アフターサポートや保証制度の有無もチェック

施工後の地震被害への保証やアフターメンテナンス体制は、会社によって大きく差があるため、しっかりチェックしておくことが重要です。

耐震性能だけでなく、住んだ後の安心も考えて選びましょう。

耐震等級3に関するよくある質問

耐震等級3は住宅の安全性を示すうえで最も信頼性の高い基準ですが、設計や費用、制度利用との関わりなど、実際の家づくりに落とし込むと多くの疑問が生じます。

ここでは、建築実務の現場でもよく相談を受ける代表的な質問を取り上げ、専門的な観点からわかりやすく解説します。

耐震等級3は本当に必要ですか?

「必須」かどうかは個人の価値観によります。

ただし、日本は世界有数の地震大国。南海トラフや首都直下地震のリスクを考えると、命と資産を守るために等級3を選ぶことは“将来の安心を買う投資”と言えます。

実際に熊本地震では、耐震等級3の住宅が被害を最小限にとどめたという調査結果が出ています。

耐震等級2では不十分なのでしょうか?

等級2でも等級1よりは安心ですが、やはり「大地震後も住み続けられるか」という観点では差が出ます。

等級3は消防署や警察署と同じ水準であり、震災後も建物の機能を維持できる可能性が高いのが大きな違いです。

耐震等級3にすると建築費用はどれくらい高くなる?

一般的には、許容応力度計算の費用や構造材の強化で数十万円〜百万円程度の増額となることが多いです。

ただし、地震後に修繕や建て替えを余儀なくされるコスト(数百万円〜数千万円)を考えると、長期的にはむしろ経済的です。

リフォームや改修で耐震等級3にできますか?

原則として「新築時」に設計計算をして認定を受けるものなので、リフォームで等級3を満たすのは困難です。

ただし、耐震診断や補強工事によって、耐震性を大幅に高めることは可能です。

将来の売却価値を考えると、新築時に等級3を取得するのが最も効率的です。

工務店やハウスメーカーによって違いはありますか?

あります。

対応できる計算方法(壁量計算のみか、許容応力度計算も可能か)や、耐震等級3を標準仕様としているかは会社によって異なります。

依頼する前に「許容応力度計算で等級3を取得できますか?」と必ず確認しましょう。

中古住宅で耐震等級3を確認する方法はありますか?

中古住宅の場合、まずは 住宅性能評価書 や 設計図書 に「耐震等級3」と明記されているかを確認するのが基本です。

売主や仲介会社が保管していることも多いため、購入前に必ず確認を依頼しましょう。

ただし、すべての中古住宅が性能評価を受けているわけではありません。

その場合は、耐震診断を専門家に依頼することで、現状の耐震性能を把握できます。

診断結果に応じて 耐震補強工事を行い、等級3相当まで高めるケース もあります。

実際に自治体によっては、耐震診断や補強工事に補助金を出しているところもあります。

中古住宅を検討する際には、建物自体の性能だけでなく、こうした制度も調べて活用するのが賢い方法です。

Q&Aまとめ|疑問が解決しないときは専門家へ

耐震等級3についての疑問は多岐にわたり、費用や制度、設計自由度など「家庭ごとの事情」によって最適解は変わります。

本記事のQ&Aで代表的な不安や疑問には触れましたが、実際に家を建てる際には、土地条件・建築方法・希望の間取りなどによって計算結果も大きく変わります。

そのため、最終的には 設計士や工務店に直接確認することが不可欠 です。

先にも述べましたが特に「許容応力度計算で耐震等級3が取得できるか?」は、必ず初期段階で相談してください。

耐震等級3は「家族の命を守る投資」であり、将来の資産価値や保険料の軽減、税制優遇などにも直結します。

疑問を一つずつ解消しながら、自分たちに最適な住まいの形を選びましょう。

耐震等級3で未来の暮らしに安心を!

耐震等級3で未来の暮らしに安心を!

いかがでしょうか?

本記事のポイントをまとめると以下のとおりです。

この記事のまとめ
  • 耐震等級は1〜3まであり、等級3は消防署や警察署と同等の最高水準
  • 大地震のたびに基準が強化され、現在は等級3が新しい常識となっている
  • 熊本地震では等級3住宅の倒壊はゼロという実績がある
  • 等級3の取得は命を守る安心感だけでなく、資産価値の維持や保険料割引、税制優遇にもつながる
  • 壁量計算よりも許容応力度計算での等級3取得が望ましく、設計段階で確認することが重要
  • 初期費用は増えるが、長期的には合理的な投資となる

建築基準法レベルでは、もはや十分な安心を得られない時代です。

消防署や警察署と同じ水準の耐震性能を持つ耐震等級3こそが、家族を守るための新常識。

「耐震等級3を許容応力度計算で取得できるか?」家づくりを考えるなら、まずここから確認してみましょう。

安心して暮らせる未来と、資産価値を守るために。耐震等級3は、家づくりの最良の選択肢です。

【参考文献】
・国土交通省「新築住宅の性能表示制度ガイドライン」
・国土交通省「長期優良住宅のページ」
・(一社)住宅性能評価・表示協会ホームページ

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